No.090 放棄した理由 

 2026-05-01掲載 
5月になると、道場町生野にあるテーダマツの森の中には、リスが食べかけのまま放棄したマツボックリが至るところに散らばっています。

よく見ると、放棄したマツボックリはどれも鱗片が色褪せていました。好みの個体から採ってきたマツボックリでも、旬を過ぎるとグルメなリスの口には合わないのかもしれません。

ただ、このようにリスが途中で食べるのを放棄したマツボックリは、鮮度に関わらず一年を通して頻繁に見られることから、放棄した理由は単に味の善し悪しだけではないのでしょう。

下の写真のマツボックリのように、少しだけ鱗片を齧り取って食べるのを止めたものは、リスにとって好みの味ではなかったからかもしれません。

また、マツボックリを半分ぐらい食べて止めたものについては、味的に問題は無かったけれども、食べている最中にお腹が満たってしまったとか、あるいは外敵と接触したことにより中断を余儀なくされたのかもしれません。他にも、いろんな個体から少しずつマツボックリを賞味したいという、人間のような嗜好をもったリスがいるのかもしれませんね。

これらの理由はあくまで私の推測でしかありませんが、実はその形態から放棄した理由が明らかなものがあるんです。それは、鱗片の外部にまで大量の松脂が滲み出たマツボックリです。そういうマツボックリを食べたリスは、松脂で鱗片同士がくっついた部分だけを残して、途中で食べるのを放棄します。ちなみに、テーダマツの森ではこれに相当するものが放棄品の大半を占めています。

それにしても、放棄品は形態がとってもユニークで、しかもバラエティに富んでいるから見ていて飽きませんね〜♪ 私としては、完成度の高い綺麗なエビフライよりも、こちらの方に魅力を感じちゃいます☆