No.074 夏も冬も大盛況☆☆ 

 2025-08-22掲載 
自宅周辺の山中や広大な雑木林にあるアカマツの中には、リスが熟していないマツボックリを好む個体と、熟したマツボックリを好む個体が異なるケースが数多く認められますが、マツボックリの成熟度に関係なくリスを魅了してやまない個体も少数ながら存在します。
その代表的な例として、今回は有馬富士公園にある一体のアカマツを紹介します。この個体では、マツボックリが未熟な夏から初秋にかけての間と、それから数ヶ月経って実が完全に熟した冬期に、リスが大量のマツボックリを消費します。

以下、各々の季節におけるこの個体の樹下の様子です。

◎8月初旬〜9月中旬
この写真の中央にあるのが、夏も冬もリスに愛されているアカマツです〜☆

この時期、樹下のあちらこちらに齧り取った鱗片やエビフライが散乱していました。とりわけ、8月初旬に訪れると、白くて、尻尾が緑色をした新鮮なエビフライがたくさん落ちていました♪

こちらは、8月半ば頃に訪れた時の様子です。

相変わらずアカマツの周囲には、齧り取った鱗片やエビフライが散乱していましたが、ほとんどがアカマツの枝の直下にある遊歩道の上に落ちていました。

この時期には、リスが齧り取った鱗片やエビフライは、アカマツの周辺に撒き散らされています。その様子から、リスは採取したマツボックリを樹上で食べて、食べカスである鱗片やエビフライをそのまま樹下に投棄したものと思われます。

◎1月下旬〜3月上旬
これは、2月下旬に訪れた時のアカマツの周辺の様子です。

アカマツの周囲にある数少ない緑の苔に覆われた岩の上には、この期間中いつ訪れても、エビフライが置いてありました☆ やはり、リスは緑の絨毯が好きみたいですね〜♪♪

このアカマツから3m程離れたところで、鱗片とエビフライがテンコ盛りになっている所を発見しました!

緑の絨毯を囲むようにエビフライと鱗片が大量に投棄されていましたよ〜☆

この時期には、齧り取った鱗片とエビフライは一箇所にまとめて投棄されていました。これは、リスが主に地上でマツボックリを食べたことを示す確かな証拠と言えるでしょう。
ところで、これらのマツボックリは夏も冬も同じリスが食べたものなのでしょうか?通常、エビフライの形態にはリスの個性が反映されるのですが、残念ながら食べ方が下手な子供のリスが主に食した夏のエビフライと、食べ方が上達したリスによる冬のエビフライを比較しても、はっきりしたことは判りませんでした。