No.067 逆さ喰い
2025-06-23掲載
昨年の5月、道場町生野にあるテーダマツの森で、枝と繋がっていたところと反対の方から食べ始めて途中で放棄したマツボックリを見つけました。
当時は、これを目にしただけで現物は採集しなかったのですが、リスがマツボックリを食べるのを途中で止めた放棄品に魅力を感じるようになってからこの形態のものを探しても、容易には見つかりませんでした。たぶん、放棄品としてはレアな形態なのかもしれません。
それから一年が経って、その存在をすっかり忘れていたのですが、いつものように同地でエビフライ探索をしていたら、目の前に再び逆さ喰いの放棄品が姿を現したのです☆
なかなかお目にかかれない代物なので、今回はマツボックリの高さ方向の中心軸を90°ずつ回転させながらディティールを撮影しておきました〜♪♪
この形態は、松の木の下にある地面に落下したマツボックリを、通行人が繰り返し踏みつけて、部分的に鱗片が欠損したものとよく似ています。ただ、テーダマツの森には私以外に侵入者がほとんどいないのと、地上には足が沈み込むほど枯れた松葉が厚く降り積もっているので、その上に落ちたマツボックリを故意に踏みつけても、鱗片が欠損することはありません。さらに、鱗片が無い部分を見ると、ここでこれまでに採集したエビフライと同様に切り口がとても綺麗なので、これはリスの放棄品と見て間違いないでしょう。