No.054 スティック状のエビフライ
2025-04-09 gooブログ掲載
同じ種類のマツボックリを食べても、その食べカスであるエビフライの形態は様々です。私は、当初マツボックリの熟成度や鱗片の開閉度が、エビフライの形態の多様性に関与しているのではないかと考えていました。とりわけ、スティック状のエビフライは、鱗片が根元から剥離しやすい未熟なマツボックリを食べてできたものであろうと...。でも、それは間違いでした。
道場町生野にあるテーダマツの森に、根元の周辺に細長いスティック状のエビフライばかりが落ちている個体を見つけました。長期に亘って、それらのエビフライが造られた時期を調べたところ、全てマツボックリが完熟した12月中旬以降のものだったのです。この結果は、マツボックリの成熟度が、リスが食べてできたエビフライの形態に関与しないことを端的に表しています☆
画面右下に数尾のエビフライがあります。
松葉の上にあった落葉を取り除くと...
そこにもたくさんのエビフライがありました〜♪
この個体の周囲から採集したエビフライは、全て同じ形をしていま〜す♪♪
タイトル 『 これって個性なの? 』 でも少しふれましたが、リスは特定の松を単体か番い(つがい)で占有する傾向があります。だとすると、この個体の樹下に落ちていたエビフライは、この個体を占有していたリスがマツボックリを食べて廃棄したものと考えるのが妥当でしょう。要するに、エビフライがスティック状になるのは、それを食べたリスの個性によるものであるということです☆☆
この森にあるテーダマツの樹下には、他にも同じ形態のエビフライばかりが落ちている個体があります。それらについては、あらためて紹介します。