No.049 齧り方、いろいろ♪ 

 2025-03-17 gooブログ掲載 
リスが好みのお食事処でマツボックリを食べた後には、エビフライといっしょに齧り取った鱗片が残されています。それらをできるだけ丁寧に回収すると、リスがマツボックリをどういうふうに食べたのかが判ります。
アカマツのマツボックリは鱗片が小さいせいか、齧り取ったものが分散しやすく、一箇所から纏まって見つかることがありません。しかも、種が少ないのでリスは1個のマツボックリでは足りず、複数個を同じ場所で食べるため、単体のマツボックリについての情報を抽出するのに適しません。
それに比べて、テーダマツのマツボックリは大きくて種もたくさん入っているので、マツボックリを1つだけ食べたところに鱗片が一纏めになっているケースが多いことから、今回の調査にはうってつけでした☆
サンプルは、道場町生野にあるテーダマツの林や森の中で採集しました。リスの食べ方は様々で、鱗片を根元から丁寧に剥離しながら食べるものもいれば、複数の破片に分裂するぐらい鱗片を強引に剥ぎ取りながら食べるものもいましたよ〜♪
それでは、以下に4箇所で採集した代表的な食べ方の例を紹介します。

◎ 例1 鱗片を根元から丁寧に齧り取ったマツボックリ

鱗片を1枚1枚、とっても丁寧に剥離してま〜す♪


◎ 例2 鱗片を根元から丁寧に齧り取ったマツボックリ

マツボックリと枝が繋がっていた部分の小さな鱗片まで、かなり丁寧に剥離してま〜す♪♪


◎ 例3 鱗片を強引に齧り取ったマツボックリ

鱗片が引き千切られて、小片に分裂したものが多数見受けられます。


◎ 例4 鱗片を強引に齧り取ったマツボックリ

鱗片の大半が無残に引き千切られています。例1や例2に比べて、食べ方がかなり雑です。


丁寧に鱗片を剥離しているリスでも、マツボックリが枝と繋がっていたあたりの小さな鱗片をきれいに齧り取るのは容易ではなさそうですね。写真には載せていませんが、採集したこの部分の残滓のほとんどが、原型を留めないぐらい細かく噛み砕かれていました。たぶん、噛み砕いている最中に過って飲み込んでしまったものもあったのではないでしょうか。
(参考)